廃プラスチックを資源へ。油化技術が注目される理由

近年、循環型社会の実現に向けて、廃プラスチックを再資源化する技術への注目が高まっています。
その中でも「油化」は、使用済みプラスチックを熱分解し、燃料として再利用可能な油(生成油)へと変換するリサイクル技術です。
綿谷製作所では、プラスチックの特性を活かし、安全性と安定した運転を重視した油化装置を開発・製造しています。

■綿谷製作所の油化装置で処理できるプラスチックは?

当社の油化装置は、以下の3種類のプラスチックを対象としています。

  • PP(ポリプロピレン)
  • PE(ポリエチレン)

これらは比較的油化に適した素材であり、熱分解によって生成油を回収することが可能です。
ただし、同じPP・PE・PSであっても、添加剤や充填材、着色剤などが含まれている場合は、
油化効率や生成油の収率が変化することがあります。
また、PP・PE・PSが混在した材料についても処理は可能ですが、
混合割合や材料の状態によって生成油の量や品質は異なります。
そのため、実際の処理結果は原料ごとに評価する必要があります。

■処理能力について

綿谷製作所の油化装置「MS-50」は、最大で1時間あたり50kgの廃プラスチックを処理することができます。
ただし、以下のような条件によって処理能力は変動します。

  • プラスチックの種類
  • 原料の形状
  • 水分の含有量
  • 添加剤の種類
  • 混合割合
    これらの条件によって、実際の処理量や生成油の収率は変化します。

■生成油はどのように利用されるのか?

油化によって得られた生成油は、用途に応じてそのまま燃料として利用する場合と、
蒸留処理を行って品質を調整した後に利用する場合があります。
実際には以下のような設備で利用実績があります。

  • ボイラー
  • 発電機
  • ヒーター
  • 各種産業用燃焼設備

廃棄物として処理されていたプラスチックをエネルギー資源として活用できることは、資源循環とCO₂排出削減の両面で大きなメリットがあります。

■処理できないプラスチックについて

綿谷製作所の油化装置では、安全性と装置保護の観点から、以下のプラスチックは処理対象外としています。
PET(ポリエチレンテレフタレート)
PETは熱分解時にテレフタル酸が発生し、装置内部への付着や閉塞、故障の原因となる恐れがあります。そのため処理には対応していません。
塩ビ(PVC)など塩素系プラスチック
塩化ビニルなどの塩素系プラスチックは、熱分解時に塩素ガスや塩酸が発生します。
これらは装置の腐食や故障につながるだけでなく、安全面にも大きな影響を及ぼすため、処理対象外としています。

■綿谷製作所が目指す安全で持続可能な油化技術

油化技術は、すべてのプラスチックを一律に処理できるものではありません。対象となるプラスチックの種類や品質を正しく見極めることが、
安全で安定した運転、そして高い生成油収率につながります。
綿谷製作所では、PP・PE・PSに特化した油化技術を採用することで、装置の耐久性と運転の安定性を重視した設計を行っています。
廃プラスチックの有効活用をご検討されている企業様は、お気軽に綿谷製作所までお問い合わせください。お客様の原料に合わせたご提案をさせていただきます。